これまで糖尿病、肥満症、高血圧症、高脂血症、骨粗鬆症などは成人特有の病気であることから「成人病」とよばれていましたが、最近は成人だけでなく若い世代にもよくみられ、互いに合併することから、これらの疾患群を「生活習慣病」とよぶことになりました。
主として過食、運動不足による肥満を原因としておこり、これらの病気になると全身の動脈の流れが悪くなる動脈硬化症となって心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。我々の日常を振り返っても、家から仕事場へは車で通い、職場や家庭でも積極的に運動することはありません。
休日には日頃の疲れから昼近くまで眠る、あるいはストレス解消と称して、毎日の飲酒や喫煙が続くという悪循環になっていませんか?
このような生活習慣により発症するものを生活習慣病といいます。
これらの疾患の特徴として、「症状がない」ことがありますが、いったん心筋梗塞や脳梗塞などを起こしますと、長期の入院が必要となり、命にかかわる状態となる可能性もあります。
さらに自身の生活の質(QOL)を悪くするだけでなく、医療費の増加など社会的な問題にもなります。
厚生労働省も「健康日本21」という目標を掲げ、生活習慣病の予防に積極的に取り組んでいます。
「糖尿病ですね」と言われたときあなたはどう思いましたか?
「糖尿病ってどんな病気?」「治療の方法は?」「治るかな?」等の不安を持ったり、「体調は悪くないし、大した事ないだろう」と不安を追い払って無視した人もいるでしょう。
結論から言うと糖尿病は放っておくと恐ろしい病気です。そして、抗生物質や手術で治せる病気ではありません。
糖尿病は治りません。しかし、「糖尿病は正しい治療を続けていれば克服できる病気」なのです。
きちんとコントロールすれば、全く普通の人と同じように、『健康』に暮らせるのです。
糖尿病の治療で重要なことは早期に発見して、正しい知識を身に付けることです。
健康診断などで、糖尿病の可能性を指摘されたらどうぞお気軽にご相談ください。
体脂肪が過剰となる肥満の中でもBMIが25以上かつ糖尿病や高血圧、高脂血症、睡眠時無呼吸症候群、月経異常などの健康障害を持つもの、
または、腹部CT検査で内臓脂肪型肥満と判定されたものについて肥満症と診断されます。
「肥満」とは肥満=外見が太っているではなく、体脂肪が正常値以上に増えた状態をいいます。
生活習慣病が起こりやすくなってしまう肥満は気をつけなくてはいけません。
女性の場合、不妊症・月経異常・子宮体がんなどになるリスクが高くなるようです。
肥満の原因として、カロリーの摂りすぎが一番にあげられる為、生活習慣を改めることから始めましょう。
肥満の予防法としましては、バランスのとれた食事と運動が大切です。
重い肥満の人は薬物療法になるかもしれませんので、自己診断をせずに医師に相談されることをおすすめいたします。
高脂血症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪が増加した状態です。コレステ ロールは、ホルモンの材料になったり、細胞膜を作る、脂肪の吸収を助ける、といった働 きがあり、中性脂肪はエネルギー源として働きますが、過剰になるとからだに障害をもたらします。糖尿病と同様に自覚症状に乏しく、動脈硬化によって重篤な病気を引き起こすのが特徴です。現在患者数は約700万人いるといわれており、増加傾向にあります。
高脂血症は、食べ過ぎ(コレステロールの場合はコレステロール分の摂取過剰、中性脂肪の場合は全体的な食べ過ぎ)、アルコールの飲み過ぎ(中性脂肪)、運動不足に遺伝的素因が関与して発症します。また糖尿病では中性脂肪の産生が増加し、喫煙者ではHDLコレステロール(善玉コレステロールと呼ばれ、動脈硬化を予防する働きがある)が低下します。
対処としては毎日適度の運動をつづけることでコレステロールや中性脂肪の値を下げることができます。
食事療法、運動療法で血液中のコレステロール値、中性脂肪値が下がらない場合にはどうぞお気軽にご相談下さい。
血圧の値は、何らかの原因によって高くなることがあります。血圧が高い状態が長く続く症状を高血圧症といいます。高血圧症になっても、通常すぐには自覚症状がない場合が多いですが、長期間血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかり、各組織でトラブルを引き起こします。中でもダメージを受けやすいのが脳と心臓と腎臓です。高血圧症になると、脳出血や腎不全、心不全といった生命を脅かすような病気になる確率が非常に高くなります。また血管に常に負担がかかるため、血管が硬くなり、動脈硬化も進行しやすくなります。
高血圧の治療は、まず第一に生活習慣を改善することです。その基本は、適度な運動、減塩、減量、節酒、禁煙です。
また、最近は高い血圧を下げるのに働く食品成分がいろいろ発見されて、有効な臨床データもでており、国もその有用性を認めた食品(特定保健用食品)が販売されています。こういった有効な食品を利用することも、生活習慣の改善のひとつだといえるでしょう。